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拝啓 森の花畑の守人様 家の外は、春の嵐です。 かみさんが大好きなほころびかけた桜の花の蕾が風にゆれています。 まだ、新芽を出していない紅葉に雨の水滴がたくさんついていて、リョウブの木柵の向こうにいつつもの水仙の花が頭を擡げています。 そのなかで、印象的だった出来事をお伝えします。 1つは、向こうの谷の20年来の大雪で2日間、家族が家から社会に出掛けられない日があったことです。 冬とは思えない暖かい日が続き、不安に思っていた矢先、これまで経験したことのないような寒波と雪の降り様でした。1日目の昼から降り始めた雪は溶けることなく、つもっていき、2日目の夕方、家に帰ってみると、トタン屋根の雪が玄関上に大きく積もり非常に危険な状態になっていました。夕方から暗くなるまで、かみさんと屋根から雪落としをして、家を外から眺めれば、家の中にいる子どもと目には見えない結界で隔てられたようないいようもない不安と、無機的な表情の向こうの谷の玄関がありました。そして、再び雪が降り始め、2日間、車はおろか歩いても外界に出るのが難しい状況になっていました。 1つ目は、電話やインターネットが遮断されていないにも関わらず、また除雪車が家に至る道に雪の重みで倒れた倒木を処理しながら少しずつしかこちらへ上がっ下さっている状況であることもわかっているにも関わらず、なんとなく世の中から忘れられているのではないかという強い不安感が生じたということです。だから、2日後、遠くから重機の音が聞こえると家の外に駆け出し、遠くに除雪車と人の姿をみたときには本当にうれしかったのです。ときおり、「何であんな山奥に住んでいるの?」と聞かれながら選んで住んでいる向こうの谷の住人でありながら、私(達)は人との日常的な関わりも必要としているのだと改めて認識しましたし、それは自分の志向ではなく、親の選択した住まいで暮らしている子ども達にとってはなおさらのはずだ、と思い直しました。そのことにより気をつけておかねばならないと。 2つ目は、田畑や山から産物を頂きながら田舎に暮らすことは、基本的に災害など物流が寸断されたような状況に強いストックのある暮らし方なのだということです。向こうの谷の家ではお米は作っていませんが、家の周りの畑で普段食べる葉菜類や根菜類やイモなどは作っています。また、暖房に薪ストーブを利用しているため家の周りの雑木林から薪をとったり、集落のおじいさんから太いコナラやクヌギの原木を買ったりしています。だから、秋は結構忙しく、かみさんは冬に食べる野菜の栽培と収穫を1日刻みでやり、せっせと大根や白菜やイモ等を蓄えていきますし、私はほぼ毎日、冬に向けて割った薪を積み替え、焚き付けになる粗朶や木っ端を集めたりしています。米は作っていないのですが、かみさんが家の前の田んぼの草刈りと水の管理を請け負っていて、手間賃をお米でもらい、冬に向けて家に蓄えていきます。なので、大雪に閉じ込められても食べ物や暖房に不安は抱きませんでしたし、たとえさらに1週間閉じ込められるとわかっても、大慌てすることはなかったでしょう。あと、調味料である味噌と醤油とそして贅沢を言えば甘味(砂糖分)という所でしょうか自給も含めてストックを考えたらいいのは。そしてこれからの気候も経済も政治も不安定な時代のことを考えると、このことの大切さとやり方は子ども達に伝えておいた方がいいと思ったのです。 このように初春に冬のことを振り返りながら、春の準備をしていた折、私の故郷である熊本で大きな地震が起こりました。2回目の大きな揺れの4日後、私は熊本市内に暮らし、付近の小学校に避難していた老いた両親を島根に一時避難させるため、熊本に行き、避難所に1泊させて頂いた後、一緒に向こうの谷に戻ってきました。10日後、両親は体力をある程度回復し、熊本に帰って行き、その後は、彼らが進める家や家を支える石垣の修理等の相談をし、今後のことについても話し合いながらお互いに少し落ち着いて来ています。その間、知人や職場の同僚が、被災地の後片付け等のお手伝いに行って下さっています。私はどうすべきか、まずは動いたらいいのではないかと思いながら、家のことも仕事も手に付かない日々が随分続きました。そして、昨日、ようやく思い至りました。 「これからも故郷には何度も行くだろう。しかし、僕は島根で、子達の育ちに伴走しながら、より厳しくなることが予想される子達の世代を意識してやりかけていることを、しっかりやっていこう。」と 少し、いまやりかけていること、やっていこうとしていること。 ・暮らしと自然をつなぎ直すための庭づくりの方法 ・在来種と薬用植物、食用植物を中心にした強く、美しい庭づくり ・土の地面がない所からでもはじめられる庭づくり 果樹や野菜や花木を育てるための木製植栽コンテナの試み ・家族が自立して暮らしていくための畑づくりの方法 ・ニュージーランド箱とコンポストを活用した堆肥づくり ・ニュージーランド箱の利用方法の改善(ページ上部) ・自然栽培の導入の試み(無農薬、無肥料栽培)(ページ下部) ・自然との関わりの取り戻しと家族が自立して暮らしていくための道具と家具づくり ・キッチンロケットストーブを組み込んだ家の軒下に設置できる庭のアウターキッチンづくり(ページ下部) ・竹を利用した水きり棚 ・経済とつきあっていくための研究とソフト・アプリの開発 ・田舎の子育て世帯の家計調査 ・田舎に暮らしながら経済とつきあうための生活設計ソフト ・田舎に暮らしの子育て家族の働き方と暮らし方研究 <向こうの谷の家> <働き方と家族の時間調査> ・田舎が経済とつきあっていくための地域経済手法研究 <田舎に暮らす家族の食料費研究><地域経済済循環設計ソフト> 守人様 この文章を書き始めたのが3月中頃、いまは6月の中頃です。随分時間が経ってしまいました。 この間、庭も畑も家もだいぶ様子が変わりましたが、家族に引き継ぐための技術として実用に向けた積み重ねをしていっています。少し、その様子をお伝えして、終わりにしたいと思います。 家の南側の木陰の庭(食用山菜×花木) 大きな紅葉の木の下で 手前はコゴミ、ギボウシ、中央左はビバーナム、奥はシャクナゲ 家の南西の庭 黄色はセントジョンズワート、奥の白はトラノオとギボウシ、その他でフジバカマ、アキチョウジ、サルビアガラニチカ、アキチョウジ 家の東側の庭兼草刈り場(湿地) 手前はオオデマリ、中央はコゴミ 家の南側の畑の端にある、在来種と薬用植物、食用植物の組み合わせた小さな庭(2016.6.20) 左前 アスパラガス、ミツバ、 左奥 ウド 中奥 チダケサシ、ポポ―、ラ・フランス、 右前 ヒオウギ、右奥 クズベリー、ブラックベリー 自然栽培(木村秋則先生)に学び、無肥料での果樹や野菜の栽培への移行実験 リーフレタス(春~初夏)×ヘアリベッチ×ししとう(夏~秋)(最初に草堆肥施肥) 不耕起・無肥料栽培(不耕起4年目、無肥料2年目) トウモロコシ(粉用)× 大豆(晩生) (キャベツ、レタス、ブロッコリー) 草マルチで草抑えと土壌改良を続けている家の南側の畑(敷草は6年目、草はとなりの田んぼの刈り草などを利用) 子どもやかみさんと共用できるように改造をはじめた本棚と書斎 (アスプルンドのStockholm Public Libraryと読み聞かせの部屋をモチーフに、少年少女期、青年期を意識して) 子どもの育ちを中心にした働き方、経済との付き合い方についての研究 ※後で写真入れます。 作業部屋を子どもと一緒に子ども部屋に改修(準備段階) ※後で写真入れます。 子どもや仲間と共用できるように新たに整備をはじめた作業場 ※後で写真入れます。
by mukouno-tani
| 2016-04-07 07:48
| 家と庭
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