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拝啓 森の花畑の守人様
昨晩までざあざあと降っていた雨は、いまは止んでいます。今日から、雨は雪に変わり、週末まで降り続くのだそうです。 例年、夜の冷え込みがはじまる10月末には薪ストーブに火が入るのですが、今年は、暖かい日が多かったせいか、使い始めは11月の半ばでした。そして、一旦火が入ると4月末頃まで薪をくべ続けます。思えば1年の半分近く、朝から晩まで木を燃やしているのです。 今年の冬使う薪は、去年の晩秋玉切りし、今年の早春に割って薪にし、積み重ねて乾燥させたものです。 今冬用の薪は十分にあるのですが、実は、来冬分の薪と今年の焚付の準備が間に合っていません。薪の材料の原木の半分は家の周りの山や道際から切り出し、半分は集落の世話役でこの家をお世話して下さった山の木の切り出しをしているおじいさんから伐木を購入させて頂いています。今年も、10月初旬に、おじいさん はコナラやクヌギなどの伐木を持ってきて下さっていましたが、その後、忙しくて手をつけることができず、12月初旬になって、ようやく玉切りに着手しました。 これからは、雪と薪作り作業の追いかけっこですが、しんとした雪降りの中で、黙々と作業するのも気持ちいいものだと、改めて気づきました。 ![]() 薪の玉切りと並行して、かみさんが長男坊主にも手伝ってもらいながら、今年の春、積んだ薪を雪の当たらない所に移動させています。 乾燥した薪も詰む場所によって乾燥度合いが大分違ってくるのですが、それぞれ使い方があります。 ある程度水分を含んでいた薪が火がよく持ちます。からから薪は火つきがいいのですが、沢山の熱を発しながら一度に燃えてしまいます。このため、火力を安定させるには、乾燥した薪と、少し水分を含んだ薪と、半乾きの薪を組み合わせて使います。最初に、火をつけるときには、杉の葉や新聞紙と一緒に乾燥した薪を使います。そのあと、少し水分を含んだ薪を入れ火力を安定させます。そして、夜寝るときは、半乾きの薪を入れて、ダンパーを絞って空気の入りを少なくして、火力を落とします。そうすると、半乾きの薪は水分を蒸発させながら、少しずつ燃え、朝には乾燥し、半分炭化した状態になります。そして、朝起きて、ダンパーを開き、空気を入れると、パッと火がつきます。 ![]() 例えばファンヒーターなどと比べれば燃料費は安いのですが、とにかく半年近く燃やしつづけるので薪は膨大な量になります。燃やし方を工夫して、より少ない量で部屋を暖房したい思っているのですが、片や木質燃料を使う暖房の道具として薪ストーブの限界も感じています。 伐倒、伐出、玉切り、薪割りと考えていくと薪づくりにはかなりの時間がかかります。玉切りや薪割りは腕力が必要で、私の考えでは家族に健康な男性が1人いないと難しく、さらに伐倒や伐出やチェンソーのメンテナンスがあります。また、地域のすべて薪ストーブにした場合、すべての暖房を賄うほど山の生産力はないだろうなという感じも持っています(いまの薪づくりに費やす時間や、一つの山が供給しうる燃料量についても整理しておいた方がいいかなと思うのです)。 薪ストーブの直火感は大好きで、これからも使い続けていきたいと思いますが、家族やこれからのことを考えると、併せて使える、より燃焼効率のいい、例えば竹など、老若男女誰でも調達できる木質燃料で暖房できる道具の導入を本気で考えていかねばと思っています。また、部屋の断熱の方法も考え直す必要があるでしょう。 暖房に加え、調理や風呂に使うツールや燃料についても考えていかねばなりません。知人には、より燃焼効率のよいロケットストーブを調理の火力の中心に据え、ノブフェン釜を調理ツールとして使っている方達がいらっしゃいます。 向こうの谷の家の調理や暖房のツールも少しずつでも、その方向に替えていこうと思い、友人達とペール缶ロケットストーブを組み込んだ屋外用キッチンを作ってみました。野菜を作っていると収穫したものを洗ったりするため屋外の洗い場は必ず必要で、併せて、屋外での作業日の多い春~秋にお茶を沸かしたり、家に上がらず昼食が作れるようにと考えみたものです。まずはロケットストーブもキッチンも脱着可能で、軒のある家ならどこでも軒下に取り付けられるものに取り組んでいます。 ![]() また、その先では、ガスやIH仕様の台所に、併用型で組み込めるパッケージにできないかと思っています。仲間と北欧を旅したとき、IHコンロと薪のキッチンストーブが並んでいる様子をみました。忙しいときはIHコンロや電子レンジを使い、時間に余裕があるときにはキッチンストーブを使う様子です。 例えば、今回のロケットストーブ付き屋外キッチンのことでもわかるように、たとえ田舎にある家でも、すでにガスやIH仕様の台所の家では、木質燃焼を日常の炊事に導入するのは、つき合い始め方でワンクッションいるのではないかと考えています。まずは、IH調理器×キッチンストーブの北欧併用型の考え方で、ガスレンジやIHクッキングヒーターの近くに、置いて安全に使用できるスタイルのものがまずできないかと思うのです。 とにかく、まずは、いまのものを来春からより日常的に使えるように充実するところから、進めていきたいと思います。 向こうの谷の家の近くにも杉林があり、林内には枝打ちされた太い枝や間伐伐倒された細い木がそのままになっています。 殆んど使わずに鬱蒼としている孟宗竹の林もあります。身近にこのような燃料がありながら、炊事には殆んど使わずガスや電気を購入し、その購入代金を賄うために時間を使い、忙しくする。目の前に山林があり、田畑がありながら、そがれが視界に入らないほど忙しくする。自分も、家族も、まわりの里山も地域も、豊かに美しくなるためには、この負のスパイラルから抜け出す方向で、暮らし方と働き方を変えていくほうがいい。 その入口として、暖房と炊事の木質資源への置き直しを位置づけなおし、考えることと改善することを続けていこうと思います。 ■
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by mukouno-tani
| 2013-12-11 07:23
| 畑と山と食と循環
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