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2011年2月第2週週末。
ここのところ雪も降らず暖かい日が続いていたので、これで雪かきもおしまいか、とほっとしていたら大雪。朝起きたら屋根からおちた雪が完全に軒先とつながっていた。 降り積もった雪がトタンの屋根からすこしずつ押し出てできた薄氷のウェハースに、朝日が透過して光の帯になっている。こわすのがもったいない。 去年の6月頃、自家製のぜんざいやあんこが食べたくて小豆を播いた。一昨年少しだけ播いてほっておいたら、メヒシバやオヒシバやヤブガラシ等の雑草の中で、逞しく実をつけていた。鞘から出してぜんざいにすると家族1食分程であったが、豆の匂いがぷんぷんして、市販のものと比較にならない位おいしい。採りたての枝豆が抜群に美味しいことはしっていたが、小豆でもこんなに違うのかと目から鱗だった。 そして、去年は一昨年の20倍程の面積に小豆を播いた。メヒシバやオヒシバ等のイネ科の雑草やツユクサが随分繁茂してきたが、小豆の葉が大分広がってきた所で、丁寧にこれらの草を引っこ抜いて小豆の根元に重ねておくと、小豆の葉が地面に射す日を殆ど遮るようになり、次の雑草の成長をかなり抑えた。 このとき、小豆の葉のカバーを突き抜けて1m程の丈に育った唯一の雑草がアカザだった(ちなみに小豆の方は沢山豆がとれなと思っていたら、収穫期にネズミ(だと思う)に殆ど食べられたので、今年再挑戦)。 同じアカザ科にホウレンソウ、スイスチャード、オカヒジキがあり、葉はゆでて食べることができホウレンソウと似た味がするらしい。畑を耕すと、よく生えてくる雑草の一つであり目の敵にして真っ先に削りとっていたが、少し調べるとかつては食用に栽培もしていたようだ。もう少し詳しく調べてみる。 以下、資料から調べたものであり、春になってから畑や台所で確認するつもり。 <植物として> 学名 藜、Chenopodium album var. centrorubrum アカザ科の一年草。中国またはインドの原産で、仲間は約1400種、世界中に分布しており、多くは土壌中に多量の塩分が含まれる地域や乾燥地を好む特性がある。アカザも有史前に中国から渡来した帰化植物であり、江戸時代には野菜として栽培されていたらしい。若葉、種を食べることができ、生長した茎は真っ直ぐで丈夫なことから杖に使われていたとのこと。 一年草で高さは100~150cm、花期は7~9月。変種として赤い部分が白いシロザがあり、こちらの方が多くみられるが同一種である。また、アカザより小型のコアカザ(40~60cm)がある。 <食べ方> アカザ(コアカザ)もシロザも比較的食べやすいとのこと。葉にふいている粉が苦味やえぐみの元なので水を替えながら軽くもみ洗い流し、新芽や葉っぱの部をむしりとり、塩を入れたお湯でゆがく。その後、酢味噌和え、おひたし、和え物、炒め物、生のまま味噌汁の具やてんぷらにもするとのこと。やはり野草なので少しくせがあるので、味の強い調味料の方がいいとの説もあり、ナムルのと同じ調理法も紹介されている。ビタミンA、Cなどを豊富に含み、ホウレンソウよりも栄養価が高い。但し、シュウ酸塩類が多く、多量に食べて日光に当ると皮膚に炎症が起きることがあるので注意が必要とのこと。 <薬効> 6~7月の花穂がでる前に若苗をとり、日干しして乾燥したものを、生薬で藜(れい)といい、下痢止め、健胃、強壮薬として煎じて服用するとのこと。但し、飲みすぎると皮膚炎を起こすことがあるので量は専門家と要相談とのこと。また、民間では虫刺されに生の葉の汁をぬる等の使い方もするとのこと。 <コンパニオンプランツとして> アブラナ科の野菜全般と相性がよい、ネギ・ニラ科と混植すると、害虫を遠ざけ、萎凋病などの病気を抑え、茎葉に含まれる硝酸を減らして食味を良くするとのこと(アカザ科のホウレンソウやスイスチャードも同じ)。 好窒素性の雑草のためにあまりやせた土地には生育しないため、スベリヒユと同じく残肥のバロメーターになるとのこと。 ハコベ、スベリヒユ、アカザ、こうやって雑草を調べていくと、江戸時代までは食用植物として栽培されていたものも多いではないかという感がある。戦後、野菜の商品化(単品目栽培化)が急速に進むまでは、野草と野菜の中間のものが沢山あったのではないか。我々は野菜を売り物として純化させていく過程で化学肥料と農薬と除草剤を大量に使うようになり、食べ物としての野菜の栄養価と安全性を落とし、農地や周辺の環境の生態系も乱してきたといわれるが、もう一つ経済価値はもたないが使用価値のある植物と付き合う知恵をなくしてきたらしい(なぜそうなったのかの考察はハコベ考を参照)。 ああ。春が楽しみだ。
by mukouno-tani
| 2011-01-31 19:26
| 畑と山と食と循環
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