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拝啓 森の花畑の守人様
5月14日の朝、家の南にある紅葉の樹の下の風景です。 子どもにも手伝ってもらいながら、次々と苗ポットへの種まきをしています。オミナエシ、セージ、バジル、カモミール、大豆、落花生、ヤマユリなど。あとサラダバーネット、クレソンが残っていますが、今回で種まきによる春の苗づくりの作業はおおよそ終りです。種は、まだまだ市販のものに頼っていますが、今回はオミナエシ、ヤマユリは自家採取のものに移行しました。 庭づくりについていえば、ここ2年余り、苗の自家生産に取り組みはじめてから、思い切って苗を使えるようになり、庭が形になるまでがだいぶ早くなるように感じていますので、引き続き種の採取・保存・利用を充実させていきたいと思っています。 そして、5月の後半からはさし芽による苗づくりが始まります。 連休明け、仕事の方も他のことにも攻められている感があります。見えていない所からすごくたくさんのボールを投げ込まれ、忙しくこっちかなと思う方向に、打ち返してみながら、もう少し心静かに、落ち着いて対処した方がいいなと、こころもとなく思っている、そんな感じです(絶不調という訳ではないのですが)。 毎朝、読書をするのが日課なのですが、そのような中で、「なるほど」と感じた文章を少し書いてみたいと思います。 本は内田樹先生の『困難な結婚』です。なお、ちなみに、この本タイトルと内容の一般性には、ギャップがあり、私を取り巻く状況とタイトルには何の関係もありません。 …僕の経験から申し上げるなら、自分の心身の不調は無数の微細な不調の算術的総和によるものです。だから、ひとつひとつほぐしてゆくしかありません。今日会ったら「昨日はごめんね」と職場の仲間に謝ろうと決意し、歯医者の予約を取り、「ダイエットするぞ」と心に誓い、出かけるついでにクリーニングにネクタイの「しみぬき」を頼んでゆく、というようなちまちました補正によって「コップのふち」までたまっていた水を、「コップのふちから指1本分」くらいまで水位を下げる。 …ひとつひとつの「うまくいかないこと」はそれほどたいしたことでじゃないんです。ひとつだけ単品で登場したら、「はい、はい」と手際よく片付けられるようなものなんです。でも、その数が閾値を超えると人間はパニックになる。だから、「うまくゆかないこと」の数をひとつひとつ減らしてゆく以外に手立てはありません。(PP239-243) ああ、なるほどなと思います。大事なのは小さなものからでいいから、こつこつと丁寧に打ち返し、球数を減らしていくことなんだな。と、そして、もう一つ、読書のあと、山の中を散歩して、少し庭の植物を様子をじっとみたり、手入れしていたりと動いていて改めて気づいたのですが(これも日課なのですが)、『植物のスケールやリズムに頭や身体の速度をあわせる』ことも、とても大切なことだと思っています。 これは種まきしたレモン・ベルガモットの新芽です(すごく小さな芽が2つでているのがわかりますでしょうか)。芽の大きさは2~3mmで、よくポットのなかを覗き込まないと、あっさり見過ごします。 忙しくてできなかっただけで、時間があれば、去年、私は待たずに、その枯れたと思った株を掘り返して、新しい苗を植えたり、または気づかずに刈り払い機で刈っていたと思います。 そして、また次の展開がありました。一昨日、この幼木を確認してみると、また、葉が水が切れたように萎れかけています。もしかしたら、また、根に虫がはいったのかもしれません。 そして、そのとき感じました。僕ははずいぶん早合点しながら、急いで暮らしているのだなと。 植物たちは、毎年の気候やその他の様々な自然の変化を素直に感じ取りとり、じっと、生きようと自分の足並みで芽吹き、葉を開き、花をつけ、枝を伸ばし、実をつけます。そして、小梅の幼木を望みながら、せめて、素朴に、この足並みを感じていられるようにあろうと思いました。そうしないと、本来、気持ちよく毎日を生きていくために、大切にしておかなければならないことを、見過ごしてしまうように思うのです。 今朝、畑を見回っていて、4月後半に植えたチョロギの芽がほぼ全部芽をだしていることを発見しました。「生き抜くための農園」そして「利用する庭」づくりを考える中で、今年はじめて導入しました。シソ科で根を食し、美しい花を咲かせるそうですが、新芽はとてもミントと似ています。 5月22日朝、早朝の散歩から帰って、少し空いた時間で、サラダバーネットの種を播いたポットを20コつくりました。明日は、あと半分つくるつもりです。6月の前半まで種を播き、毎日、土が乾いてないか、小さな芽ぶきがないか忘れないようにポットを覗き込む、そのように、日々を過ごしたいと思います。
by mukouno-tani
| 2017-05-15 07:22
| 畑と山と食と循環
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