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先週末に今年最後のパプリカ、ピーマン、少し遅めの生姜、落花生、今日はとなりの杉林からシイタケとヒラタケとナメコ。キノコ類は、今年の春、イヌシデ、カバノキ、コナラなどに家族で植菌したものだ。キノコが生えるのは来年からかなと思っていたから予想外のごちそうで、シイタケはアルミホイルにくるんで薪ストーブに放り込んでバター焼き、ヒラタケとナメコは汁と、先程かみさんが料理していた。
まだ雪が解けていない今年の3月、「山の手入れをするなら雪があるうちだよ」と言っていた今は遠くで有機農業の修行をしている友人の言葉を思い出し、笹の原に蔓の絡まった雑木が生えている鬱蒼とした林に子達が遊びに入れるようになればいいかな。と、チェンソーをもって初めて入ってみた。 どこにスズメバチの巣やら蝮やらいるかわからない暗い森はなかなかに入る気がせず、子達にも「危険だから絶対入るなよ。」といっていた森は、シーンと真っ白な別世界だった。このとき薪にでもするつもりで7~8本切り倒した木が結局は、先程のキノコの植菌用のホダ木に使った。 ホダ木をどこに置くかについては随分思案した。集落でお世話になっている顔役のおじいさんによれば、日があまり差さない、少し水気のある所がいいといい、3箇所ほど候補を絞って、結局、納屋の横の杉林にした。納屋と杉林の間にはアオキが鬱蒼と茂り、笹がまばらに生えている。小さな溝があり、絶えず水が流れており、確かにキノコが生えそうだが、かって何かに使っていたのか、幹に紐がしばってあり、朽ちた木の棒やトレイが点在しており、そのまま時が経って廃墟のような感があり、あまり気が進まなかった。 しかし、これも雪が解けたばかりで、笹もアオキも目が覚めていないうちに、草刈り機で刈り払って使えるようにした。 ほだ木は、切り倒した直径15cm前後の木を50~70cmに玉切りしてつくり、シイタケは主にコナラに、ヒラタケ、ナメコはイヌシデ、ハンノキに植菌した。シイタケの菌は、キノコ協会で打っているペースト、ヒラタケ、ナメコはコマであり、電気ドリルで穴をあけてそこに植えた。妻や子達と半日作業だった。 植菌したほだ木は、積み上げて、たっぷり水をかけて、ビニールシートをかけて、2ヶ月ほどほっておいた。菌糸を伸ばさせるためであり、木口に白い菌糸がでていたら成功である。 あとで聞いた話だが、植菌したほだ木を1日程、水に漬けておくといいらしい。そうすると菌が生命の危機を感じて菌糸の伸張を早めるそうである。 5月の末頃だったであろうか、そろそろかなということになり、妻と2人でほだ木を杉林に移す作業をした。ヒラタケやナメコのほだ木は土に半分埋める形で並べるということなのでそうした。シイタケは立てて何かにたてかける形とのことで、細い杉の木を1本倒して、それを横木にほだ木を立てかけることにした。 その作業をしていて、杉の木に巻かれたままの紐や朽ちた木や点在するトレイがなんだったのかがわかった。かつてこの家に住んでいたおじいさんがここでシイタケを栽培していたのだ。おじいさんがいなくなって使われなくなったほだ場は山に戻ろうとしていたのだ。 この家に住んでいるとこのような発見がよくある。時を経て積もった埃を払うと、そこにかつての自然と深く関わる暮らしが顔を表す。家の隣の杉林もまた畑であった。この畑では、家の柱になる杉と風呂のたきつけになる杉葉と春と秋の糧になる茸が育てられていた。 少し杉の枝打ちをして林を明るくしたせいか、2〜3本、コシアブラの幼木がスーッと生えている。来年の初春は子達と一緒に森に入り、今度はクリ茸とハツ茸の菌を打つほだ木をつくろう。
by mukouno-tani
| 2009-12-07 22:01
| 畑と山と食と循環
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